vSphere 5.5 の マニュアルを見ていたら、下記のような説明を見つけました。
VSANでは、デフォルトでもESXi 1台の障害であれば対策ができるようです。
vSphere ストレージガイド
仮想 SAN とストレージ ポリシー ベースの管理
ストレージ ポリシーを仮想マシンに適用しないと、許容する 1 つの障害数およびオブジェクトあたりに 1 つのディスク ストライプを使用するデフォルトの仮想 SAN ポリシーが使用されます。
そこで、ためしにVSAN(まだベータ版)環境で ESXi 障害を起こしてみました。
今回は ESXi 3台でVSANクラスタを構成して、そのうえで VM を 1台だけ稼働させています。
このVMは、とくに「仮想マシン ストレージポリシー」でディスク冗長化の指定はしていません。
Web Client からはこう見えます。VMは1台目のESXi で稼働させています。
※諸事情によりESXi #1 & #2 には最初から警告マークが出ていますが、実際は健康体です・・・
ESXi には、それぞれSSDとHDDを搭載しています。

まず、ESXi#3 を停止してみたところ…

ESXi#3 がダウンしても、ESXi#1 のVMはそのまま起動していました。

引き続き、ESXi#3 を起動した後にESXi#2 を停止してみました。

この場合も、VM はそのまま起動していました。

最後に、ESXi#1 だけを停止してみます。
今回、クラスタではvSphere HA も有効にしてみました。
ESXi を停止すると、起動していたVMは別のESXi で再起動されるはず・・・

VSANを有効化しているクラスタで、vSphere HA も有効化しました。

そしてESXi#1を停止すると、
期待通りVMが別のESXi(ESXi#2)で再起動されました。

イベント画面にも 「vSphere HA によってこの仮想マシンが再起動されました」 とあり、
HAが動作したことがわかります。
当然ですが、ゲストOSにもログインできます。

簡単な実験ですが、VSAN(ただしベータ版)では デフォルト構成でも
ちゃんとVSANデータストアのVMイメージが冗長化されていました。
VSANデータストアは、普通に共有データストアとして使えるようです。
参考
今回のVSANは、ネステッドESXi 環境で試したため
「ESXi を強制停止→vSphereHA 作動」 させると、何度かに1回は
下画面のようにファイルシステムのチェックで引っかかって Linuxゲストが起動できなくなりました・・・
この場合は root ユーザのパスワードでログインして、 fsck コマンドでファイルシステムを修復してしのぎました。
# fsck -f <パーティション>
※不整合を起こしているファイルシステムのパーティションを指定します。
(LVMを使用していないLinuxであれば、 /dev/sda1、/dev/sda3 など)
たとえば下記のような状況になったら、下記のような感じでファイルシステムを修復します。

ちゃんとした環境で障害テストをすれば、そんなに発生しないはず。
以上、VSANホストを壊してみる話でした。
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